紙装本の修復


書名:ALPINI, MEDICINA AEGYPTIORUM / BONTII, MEDICINA INDORUM

出版年:1745 Batavia 

判型:196 x156x53mm p.1258  Kk2 図版有り

 

製本仕様:ハードカバーの仮綴じ(ちり無し)、紙装(ペーストペーパー)、糸綴じ、貼り見返し、背にタイトル・ピースの痕跡

個人蔵

 

修復前の状態

表紙背部の紙の損傷大、表紙が外れている。ガムテープの糊跡あり。紙、特に角部分に傷みあり。

中身前見返し/表紙を留めるための過去の修理によるハトロン紙とガムテープの貼付けがあり、固まって90度以上開かない状態。綴じは緩みがあり「ちり」がないので(中身と表紙が同サイズ)が無いのではみ出している紙葉がある。最初の折丁が外れ、破れもある蔵書票の貼り込み、蔵書印スタンプ(全ページ)、書き込み、ページマークの貼付け1有り。紙の状態は良好。

 

作業内容

見返しに貼り付いている紙を剥がし、和紙で補強する。ドライクリーニングで汚れや埃を落とす。はずれた折丁のページを補修して戻し、綴じを補強して背固めをする。背にはクータ(ジョイントの筒)をつける。

表紙を中身に取り付け、背の部分は強度を持たせるために、キャラコ布を使用。

表紙のテープ跡も落とし、角を色和紙で補修した後に補彩、HPC塗布。 

背にタイトルピースをつける。保存函の制作。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修復前の前見返し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修復後の前見返し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修復前の背表紙

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

修復後の背表紙



 

 

使用材料:楮和紙、黒山羊革、黒キャラコ布、中性紙、セルロース糊、和紙糊、PVA糊、HPC(セルロース糊アルコール溶液) 函中性ボード、黒麻クロス、中性紙、綿テープ

 

修復:近藤理恵